アニメ見ながら経営。

その時、株価は。

日々のニュースに対して株価がどのように反応したかを解説・考察。

キヤノン、市場は自社株買い1回目よりも2回目の方に大きく反応

出典:みんかぶ
※5月18日を0とした株価上昇率

キヤノンは15日、500億円を上限に自社株買いを実施すると発表した。16日〜8月21日に発行済み株式総数(自己株式を除く)の1.6%に当たる1600万株を上限に買い付ける。自社株買いは5月に続いて今期2度目で、計約1000億円となる。株主還元を積極化するとともに将来のM&A(合併・買収)などに備える。

出典:日本経済新聞「キヤノン、自社株買い500億円 今期2度目」(2023/06/15)

 キヤノンは5月17日に続き、6月15日に2回目の自社株買いを発表しました。1回目の自社株買いでは株価が上昇していましたが、2回目では株価はどのように反応したのでしょうか。

 まず、1回目の自社株買いによる株価反応についてです。キヤノンは5月17日の取引終了後に自社株買いを発表しました。その結果、翌日18日の株価は17日から3.6%上昇しています(17日:3250.0円→18日3367.0円)。その後も上記のチャートのように、日経平均をアウトパフォームする上昇率で株価を上昇させました。

 次に、2回目の自社株買いによる株価反応についてです。キヤノンは6月15日の取引終了後に自社株買いを発表しました。その結果、翌日16日の株価は15日から4.9%上昇しています(15日:3610.0円→16日3788.0円)。この上昇率は1回目を超えるものであり、上記のチャートのように日経平均をアンダーパフォームし始めたところで、再びアウトパフォームに転じました。

 このように、キヤノンの2回目の自社株買いに対する株価反応は、1回目よりも大きなものとなっていました。その要因としては、1回目の自社株買いによって株価が上昇していたため、キヤノン株に注目していた投資家が増えていたことが考えられます。今後もPBR1倍割れ要請に応じた3回目の自社株買いが発表される可能性もあるため、その時はさらに株価反応を比較したいと思います。